
歯を失った部位に取り外し式の人工の歯を置き、咬合機能を回復させる方法です。
通常、前後の歯に金具を伸ばしバネを掛けることになります。総入れ歯の場合は、吸盤の原理で入れ歯を維持・安定させます。保険を適用することが可能で、入れ歯を作るために、ブリッッジのように歯を多く削らないので、患者さんの金銭的・身体的負担は比較的少なくて済みます。
一方、入れ歯を安定させるために他の健康な歯に金具をのばしてバネを掛けるため違和感が出ることが多く、金属のバネは見た目も目立ってしまいがちです。時間が経つとバネはゆるくなり入れ歯が外れやすくなるので定期的な調整が必要になります。
また、取り外し式なので定期的に入れ歯を洗浄する必要があります。汚れが付いたままの入れ歯は歯肉炎の原因となり、痛みが出てしまいます。しかし、義歯を大事に取り扱う方は、残った歯も大事にケアなさる傾向にあるので、その後の口腔内が良好に保たれることが多いです。
噛む力が主に粘膜にかかってくることもあり、その力は骨に支えられた天然歯の約20%前後に低下するといわれます。