関節症は「あごが痛む(顎関節痛)」・「口が開かない(開口障害)」・「あごを動かすと音がする(顎関節雑音)」の3つの症状のうち1つ以上の症状があって、智歯周囲炎(いわゆる親知らずの痛み)や顎骨炎・急性の外傷等、顎に関する他の疾患がない病気です。
当院では日常生活における習癖の改善指導・投薬・スプリント療法等を行っております。
通常安静時には上下の歯はわずかに離れており、1日のうちに上下の歯が噛み合わさる時間は、食事や言葉を発する際を合計しても20分程度といわれています。すなわち、1日の大部分は(睡眠時も含めて)唇を閉じてはいても、歯と歯が接触していないということになります。
例えばご自身でほおづえを行ってみましょう。その際には必ず上下の歯を接触させて顎の周囲の筋肉に力が入っていることがわかります。このような状態をTooth Contacting Habit(TCH)と呼び、過度なTCHが顎の周りの筋肉を緊張させ、ひいては顎関節症を引き起こしているということがわかってきました。
日中のTCHに対して睡眠時の歯ぎしりやくいしばりも大きな原因となります。該当する方には睡眠時に専用のスプリント(マウスピース)の装着を行うことがあります。費用は健康保険が適用となり、5,000円程度(3割負担の方)です。
また院長は睡眠時無呼吸症候群連携治療協力医です。医科の先生の紹介状のもとで睡眠時無呼吸症候群治療用のスプリントを作製いたします(保険適用)。詳しくは主治医の先生とご相談ください。