食事をする口腔内のpHは下がります。間食が多いと常にpHは下がったままになるので口腔内は酸性に傾き、虫歯になり易くなります。規則正しい食生活は、実は虫歯予防の第一歩です。
出典:8020推進財団ウェブサイト
上のグラフは歯に付いているプラーク(歯垢)のpHを示すものです。
朝食・昼食・夕食時に大きくグラフが下がっていることが分かります。
これは歯垢中の細菌が糖をエネルギー源として、強い酸を生み出すことでプラーク中のpHが下がるためです。歯の表面にある人体で最も硬いエナメル質はpH=約5.5で溶け始めます。この状態を脱灰、この時のpHを臨界pHと呼びます。
食事をした後20~30分程度で、脱灰された歯の表面が修復される再石灰化が、唾液の作用により行われます。
歯の表面では脱灰と再石灰化が常に繰り返されています。
脱灰の速さが再石灰化の速さより早ければ、虫歯になります。
脱灰の速さが再石灰化の速さより遅ければ、虫歯は防げます。
その意味でダラダラと間食をすることは避けること、食事の後はよく口をゆすぐこと、歯磨きでプラークと細菌の総量を減らしておくことが大切です。また、歯磨きは再石灰化の効果を最大限引き出すために食後20~30分してから行うことが理想です。
- 虫歯にならないためには
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- 食事後(できれば20~30分後)に歯磨きをしてプラーク(歯垢)の量を減らす
- 規則正しい食生活をする
- 間食(特に糖分を多く含む・粘着性のもの・酸性のもの)をなるべく控える
- 自分の口の中に関心を持ち、定期検診に行く(できれば3ヶ月~半年毎)
- クリニックで正しい歯の磨き方を知り、歯石・プラークを落とし、虫歯予防のフッ素を塗布してもらう